ニュージーランド情報
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真冬の日本から空路約11時間。到着したクライストチャーチで迎えてくれたのは夏のまぶしい太陽でした。南半球のニュージーランドは日本と季節が逆で1月が夏の盛り、カシス収穫期にあたります。日本カシス協会の視察は、美味しくてアントシアニンやビタミンCを多く含む、高品質のカシス生産で世界をリードするニュージーランドでのカシス農法情報・資料の収集。そして、"NZブラックカラント協会"など現地の関連組織と連携を深め、これからのカシス啓蒙活動に役立てる目的で実施されました。
視察メンバーは日本カシス協会の宮永嘉隆会長、佐々木誠造副会長(青森市長)、佐藤尚忠副会長(明治製菓株式会社代表取締役社長)協会理事・会員など総勢24名にも及びました。
カシスは、ニュージーランドの南島で栽培されます。なかでもクライストチャーチ市のあるカンタベリー地方、ネルソン地方ではカシス農業が盛んで、また、カシス関連の研究施設も存在します。今回の視察は良質なカシス生産の根源に触れられる両地域を中心に、専門家や協会との意見・情報交換、カシス農園や加工工場の見学などを行ない、日本でのカシスの発展のために、参加メンバーそれぞれの立場から意欲的にニュージーランドのカシス事情を視察し、多くのヒントを得ることに成功いたしました。
4泊6日(機中1泊)という短期スケジュールでしたが、得るものは大きく、これから日本でさらなるカシスの可能性をお伝えしていける自信や、カシス生産の拡大を確信いたしました。
今後の活動にご期待いただければと存じます。よろしくお願いいたします。
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日本カシス協会では、良質のカシス産出国であるニュージーランドへの視察ツアーを催行いたしました。カシスは眼科医としても大変魅力的な果実で、その成分には深くかかわって参りましたが、実は、たわわに実るカシスを見る機会は今までありませんでした。今回のように、研究や生産で群を抜くニュージーランドのカシスに触れられたことは非常に有意義なことでした。
現地では、NZ・ブラックカラント協会の多大なるご協力のもと、農園でカシスに触れることができた体験やクライストチャーチ市役所訪問は、役員ならびに参加会員の皆様にとって、貴重なものとなったと思います。
また、このツアーで得ました経験や情報は、今後カシス啓蒙活動に役立つことは間違いなく、尚かつ、この視察ツアーを契機として、より一層NZ・ブラックカラント協会との関係を密にし、協働してカシス啓蒙活動に一層努力をして参る所存でございます。
つきましては、会員の皆様またメディア関係者の皆様のために、私どもも期待に応えられるように頑張りますので、協会活動にご理解を頂き、これからもご協力をお願い申し上げる次第です。
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クライストチャーチ市はニュージーランド・カシス産業の中心都市です。肥沃なカンタベリー平野をひかえ、気候、水にも恵まれていることから農業が盛んで、とくにカシスの木はどの家でも必ず庭にあるほどです。しかし、カシスが発展したのは、恵まれた土地だけではありません。研究と産業との連携により、無駄のない美味しくて高品質なカシスの品種改良と加工方法を開発し、今日の成功に至っているのです。
そんなクライストチャーチ市のカシス産業への取り組みに触れる目的で、日本カシス協会から佐々木誠造副会長、佐藤尚忠副会長、会員でクライストチャーチ市役所を表敬訪問しました。
市役所ではキャロル・エバンス副市長が「自分自身、子供のころ庭にあるカシスの実で、祖母がジャムやジュースを作ってくれた思い出があります。このように、ニュージーランドでは、子供のころから、カシスはあって当たり前の果実。また、子供がむずかると、カシスジュースを与えるというのは習慣となっているくらい」と、カシスは昔から市民にとって身近で日常的なものであることを教えていただきました。
さらに、行政のカシス産業への関わりとしては「近年アントシアニンの健康機能が注目されていますので品種改良などの研究費、及び、現在のカシス栽培面積にさらに6,500haの土地をカシス産業に役立てるための予算計上を決定しました。また、皆さんの訪問を機会に、市を代表する産業としてのカシスの、より一層の発展と活用を目指していきたいと思います」と、カシスに対する市の取り組みをお話しいただきました。
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■ 表敬訪問参加者
日本カシス協会
佐々木 誠造 副会長(青森市長)/佐藤 尚忠 副会長(明治製菓株式会社代表取締役社長)/佐藤 智子 会員・棟方 芳子 会員・吉澤 令子 会員・西田 郁子 会員(あおもりカシスの会)/山内 進也 会員(青森市役所農業政策課)/中通 慎二 会員(明治製菓株式会社執行役員)
NZブラックカラント協会 デービッド・イーダー クライストチャーチ市役所 キャロル・エバンス 副市長/バーバラ・オーガスト/クリス・ピックリル
※敬称略
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1月17日、日本とニュージーランドのカシスに関わる専門家によるカンファレンスが開催されました。 カシスに関する情報を日本とニュージーランドで共有し、今後の発展へつなげるという目的で開催されたカンファレンスは、日本側からは宮永嘉隆会長をはじめとする理事など各分野の専門家11名が参加。ニュージーランド側からはNZブラックカラント協会のイアン・ターク会長をはじめ眼科医のディビッド・ロビンソン先生など、学術、産業、行政とカシスに関わりのある8名が参加。各専門家それぞれの視点からカシスへの関わりの報告だけに終わらず、それぞれの議題に対して活発な意見交換が行なわれました。
前半では、日本カシス協会の活動を紹介し、青森市長でもある佐々木誠造副会長から「青森でのカシスの取組み」、さらに明治製菓社長の佐藤尚忠副会長からは協会及びメーカーとしての各種取組みを「カシス・プロモーション概要」として紹介し、日本におけるカシス産業の現状をニュージーランド側にプレゼンテーションいたしました。
後半では健康機能食品としてのカシス、とくにカシスアントシアニンの効能を中心に眼科医の勝海 修先生及び宮永会長から「カシスの眼精疲労、緑内障への効果」、皮膚科医で神戸大学名誉教授の市橋正光理事から「カシスと皮膚の美容」など、医学的見地からの研究報告が行なわれました。
プレゼンテーションが終わるたびに、ニュージーランド側からは「被験者に使用したアントシアニンはどのようなものか?」「紫外線とカシスアントシアニンの関係は…」「緑内障患者に対して効果的とされたアントシアニンの摂取量は?」など積極的に質問が集中し、白熱した意見交換の場が展開。また、日本側から「学童近視とカシスの関連性の研究」や「カシスが毛様体筋に働くレセプターの基礎研究などのが必要なのでは?」との提案も。それに対してニュージーランド側は「血流改善などさまざまな機能をもつカシスを、眼科や皮膚科など各専門分野で協力しながら研究し、情報を共有していく体制を構築したい」など、両国共に積極的に研究に励むこと、また協力していくことを約束していただきました。
フリー討論に移ると、カシスの抗酸化による他の健康機能性に話題が集中し、とくにパーキンソン病やアルツハイマー病とカシスの関わりなど注目に値するテーマも登場。次々に飛び出すカシスの持つ健康機能性について、臨床的なエビデンスを得るために両国でどのような協力ができるかなど、新たなカシスの可能性への期待も膨らみました。
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■2007/1.17カンファレンス参加者
《日本カシス協会》
宮永 嘉隆 会長:井上眼科病院院長・東京女子医科大学名誉教授
佐々木 誠造 副会長:青森市長
佐藤 尚忠 副会長:明治製菓株式会社代表取締役社長
市橋 正光 理事:サンクリニック院長・神戸大学医学部皮膚科名誉教授
加藤 陽治 理事:弘前大学副学長
冨沢 寛 監事:NZベリーフルーツグループジャパン取締役副社長
勝海 修 眼科医:井上眼科クリニック所長
中通 慎二 会員:明治製菓株式会社執行役員
黒田 三郎 会員:ユニフーズ株式会社代表取締役社長
《ニュージーランド》
イアン・ターク :BCNZ Chief Executive
マーリー・スティーブンス :Director of Blackcurrants NZ chairman of Blackcurrants grower corporative
アラン・ドブソン :Joint Managing Director of NZBG
メイガン :Canterbury & Nelson Functional Food
スティーブン・ブライアント :NZ Trade enterprise
ディビッド・ロビンソン :眼科医
ビル・ジャーマン :Director of Blackcurrants NZ
ポール・デイビス :Bioactivity Investigation Group(生物学者)
キャロライン・リスター :CROP & FOOD RESEARCH
キース・オーウェン :BCNZ Marketing Manager
※敬称略
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ニュージーランドでは、政府により設立された一流の研究機関がカシス産業をサポートしています。研究機関のひとつでクライストチャーチ市郊外に本部を置く"クロップ&フード・リサーチ"で、ニュージーランド最先端のカシス研究を各分野の専門家からプレゼンテーションしていただきました。
クロップ&フード・リサーチでは、NZ政府援助のもとで4年間にわたり「健康に良いベリー計画」を推進しています。これは3部門から構成され1.ニュージーランドの気候に適した品種の開発、2.カシスに含まれる栄養素を維持しながら食品にする加工過程の開発、3.抗酸化作用、消炎作用、免疫反応など健康に対する研究です。
プログラムは生産者と国が協力して行なうとともに、果実科学や分子生物学で高い評価の"ホルトリサーチ研究所"や、ニュージーランド最古の大学で健康科学に優れた実績のある"オタゴ大学"とも連携し、カシスが高品質食品として国の産業へとつながっていく仕組みが出来上がっているのです。
プレゼンテーションは、クロップ&フード・リサーチのキャロライン・リスター博士により、「アントシアニン含有量の多いカシスの抗酸化作用などの人体への有効性の研究」や、「植物のもつ栄養素を5つのジャンルに色分けして学童を中心に教育啓蒙活動を行っているニュージーランドの現状」などの紹介から始まりました。
カシスアントシアニンに関するプロジェクトでは、政府と私企業の出資によりピロリ菌への効果を研究しているとの報告もありました。動物実験はすでに進められ、臨床試験など人体に対するデータ収集はこれから予定されているとのことです。ピロリ菌への効果については、「内臓に対する可能性も発見されたのか!?」と日本側の専門家からも質問が集中しました。それに対してNZブラックカラント協会のキース・オーウェン氏は「日本でのカシス普及に役立つのであれば目・肌と共に『内臓』に対する効果についても研究を共に行なってゆきたい」と語られました。
また、オタゴ大学生物学のポール・デービス教授からはカシスアントシアニンの皮膚や細胞に及ぼす効果が紹介されました。皮膚細胞の代謝に関しては「黒色腫や基底細胞癌などガン細胞に対する影響」の研究。また、消化管からの吸収では「消炎作用やアレルギーに対しての影響」などが報告されました。さらに、視覚分野では「糖尿病性網膜症と加齢に関連した黄斑変性の抑制」も研究対象として取り組まれているとのことでした。
ホルトリサーチ研究所のマーゴ・スキナー主任研究員からは、腸や脳に対しての非常に興味深い研究が紹介されました。腸の分野では「カシスは腸内細菌の付着抑制効果が認められるので、悪玉菌の細胞付着を抑制できるのではないか」、脳の分野では「アルツハイマー病に関連する炎症因子や神経伝達物質の酸化ストレスからの防御」で細胞死の抑制になるのではないかという研究報告です。さらに、重度のパーキンソン病に苦しんでいた男性が、カシスの摂取によって驚くほどの改善を認めたという報告もあることから、脳に対しての健康効果に強い関心を持っているとのことでした。
カシスの健康効果はまだまだ未知数です。今後、両国の専門家による研究が進むことで、カシスが持つ健康機能の新しい可能性もますます広がりそうです。
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■NZプレゼンテーション参加者
キャロライン・リスター :CROP & FOOD RESEARCH
ジョフ・ランフォード :BCNZ Research Manager
ポール・デイビス :Bioactivity Investigation Group(生物学者)
マーゴ・スキナー :Science Leader. Food For Health, Hort Research
キース・オーウェン :BCNZ Marketing Manager
イアン・ターク :BCNZ Chief Executive
アラン・ドブソン :NZBC Joint Manager Director-Commercial
※敬称略
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ニュージーランドの全てのカシス農園は、研究機関と連携してアントシアニン、ビタミンC、糖度の含有量がそれぞれ多いカシスが品種別に栽培されています。そこからその品種に適したもの、例えば、サプリメントやジュースなどに、加工されていきます。
風の強いカンタベリー地方のカシス農園は、ほぼ2haごとに区割りされ、ポプラなどを防風林として使用しています。ニュージーランドカシス栽培のリーダーでもある名門"デービッド・イーダー農場"では、研究との連携で30年高品費なカシスの栽培を行なってきた結果、害虫も自然と淘汰され、無農薬の栽培も成功しています。
「私の農場では農薬も一切使いません。虫が淘汰されたからです。また、化学肥料も一切使いません。有機肥料としてカシスの葉や落ちた実、木屑などから抽出された天然エキスだけを散布しています。例えば、花が咲き終わった10月中旬に、葉の大きさを抑制するためにフィッシュオイルを散布します。カシスは、実に日光が当たるほど、アントシアニンが多く含まれる果実に成長することから、葉が光を遮らないようにするのですが、その代わり光合成の効率化を図れるようにするのです。」とデービッドさん。
デービッド・イーダー農場で主に栽培されるカシスの品種は、アントシアニンを豊富に含む "ベン・アード"と、でビタミンCが豊富な"マグナス"です。収穫は、それぞれに求める成分の含有値が基準を超えたタイミングで手摘みと機械摘みによって一気に行なわれます。機械摘みだと1日の収穫量は約5t。徹底した生産履歴管理のもとで出荷され、24時間以内に加工へ回ります。また、500キロごとに箱詰めされ、どの地区の誰の畑のどこから収穫されたかもナンバリングされており、商品化されるまでのトレーサビリティも完璧です。
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生産地コメント
ニュージーランドでは、カシスを「ベリーの王様」と呼んでいます。
と、いうのもどのベリー類よりも豊富なアントシアニン、ビタミンCなど栄養価が高いこと。
また、しっかりとした甘酸っぱい味と真っ赤な色への賛美が高く、国をあげて研究を重ね、品質管理、成育管理をきちんとし、良質なカシスの生産地として名高い。