目の筋肉の「コリ」ほぐします
目の「コリ」ほぐすカシスアントシアニン
近点作業の連続によるピントフリーズや眼精疲労は、水晶体の厚みを調節する毛様体筋の持続的な緊張によって起こります。カシスにその抑制効果があることは前の実験で確認できました。これはカシスに毛様体筋の緊張を緩和する効果があるものと考えられます。それを確かめるために、ウシの毛様体筋を使って、弛緩作用を調べてみましょう。
実験
毛様体筋のカシスアントシアニンによる弛緩反応について
実験
方法
方法
ウシの眼球から摘出した毛様体筋を試験管の中で試験的に収縮させて、アントシアニンを添加し、その弛緩効果を測定しました。(最後に弛緩物質(SNP)を加えることによって、使用した毛様体筋が弛緩し、実験が適切に行われたことを確認しました。)
結果
カシス特有のアントシアニン、D3R (デルフィニジン-3-ルチノシド)を添加すると、毛様体筋の緊張を緩やかにそして持続的に緩和することが確認されました。同様の作用は、同じくカシス特有のアントシアニン、C3R(シアニジン-3-ルチノシド)でも確認されています。
収縮物質(エンドセリン-1)で毛様体筋を収縮し、D3R (デルフィニジン-3-ルチノシド)を添加したところ、D3R(デルフィニジン-3-ルチノシド)では水では認められなかった弛緩反応が確認できました。
これにより、カシス特有アントシアニンは毛様体筋の緊張に働きかけ、緩和。目の「コリ」をほぐす効果があることがわかりました。前に説明した「ピントフリーズ現象」「眼精疲労」に効果があることも、納得がいきます。